もっと知りたい! 動物のこと、獣医師の仕事『2018 動物感謝デー in JAPAN』

日本獣医師会が毎年開催している『動物感謝デー in JAPAN』は、ステージでのショーやブースでの体験を通じて、獣医師の仕事について、動物の健康について、働く動物についてなど幅広く知ることができるイベントです。 2018年12月1日(土)に二子玉川ライズで行われた『2018 動物感謝デー in JAPAN』の会場の様子をレポートします。
2019.01.29
ブースで気軽に愛犬の健康チェック!「はたらく動物」のデモンストレーションも
会場を例年の駒沢公園から商業施設「二子玉川ライズ」のオープンスペースに移して開催された『2018 動物感謝デー in JAPAN』。
駅直結という立地で、ペットオーナーや動物好きの方だけでなく、近隣の親子連れや買い物帰りの方など、多くの来場者で賑わっていました。
日本獣医師会の主催ということもあり、出展者も地方獣医師会や獣医学系の大学、日本動物病院協会、日本動物看護職協会など、動物の健康や公衆衛生に関連する団体が中心です。
とはいえ小難しいものではなく、一般の方にもわかりやすく、親しみやすい内容で、こどもから大人まで、楽しみながら学べるイベントが盛りだくさんでした。
愛犬を連れた方も多く、その場で体験できる健康チェックも人気でした。
犬用デンタルガム「オーラベット」のブースでは、歯石チェックを実施。
歯石は口臭や歯周病の原因にもなるので、しっかり診てもらえると安心ですよね。
また、日本動物看護職協会をはじめ複数のブースで実施されていたのが、愛犬の体脂肪チェック。
「肥満」が健康を損なうのは人間も動物も一緒です。
犬用体脂肪計での計測は、皮膚に計測器を当てるだけ。
ワンちゃんへの負担もなく、見た目や体重だけではわからない肥満度が短時間でわかるため、愛犬の健康管理のためにチェックを受けるオーナーさんがたくさんいらっしゃいました。
ステージで行われた「はたらく動物たち デモンストレーション」では、第一部に「災害救助犬」、第二部に「聴導犬」のデモンストレーションを実施。
からだの不自由な人をサポートする動物としては目の不自由な人をサポートする盲導犬」が広く知られていますが、耳が聴こえない人、聴こえにくい人を支える「聴導犬」はまだまだ知られていません。聴導犬の役割は「音が鳴っていることを知らせる」こと。
ガレリアに設けられた「動物感謝デー in JAPAN」のステージでは、実際に訓練を受けた聴導犬が、ステージの隅に置かれたタイマーが鳴ると、インストラクターさんをタッチして知らせ、音の発生源まで案内する様子を見ながら、どのような訓練をするのか、どのような音を知らせるのかなど、わかりやすく説明してくれました。
デモンストレーションを見学していた女性は、サポート犬についての認識を新たにした、とおっしゃっていました。
「音が聴こえないとどんなことに困るのか想像することもありませんでしたが、来客を知らせるインターホンも、お風呂が沸いたことを知らせるアラートも、目覚まし時計も、危険を知らせる警報も、後ろから近づいてくるクルマや自転車の音も、“聴こえないと気づけない情報”。
今回、聴導犬のことを知って、耳から入ってくる情報の多さと重要性をあらためて知ることができました」。
お子さんに大人気! 獣医師体験で愛犬の「からだのこと」「健康のこと」を知る
お子さんたちに人気だったのは「キッズ獣医師体験コーナー」です。
ペットの予防医療の普及・啓発活動を行っている獣医師団体「Team HOPE」のブースで、白衣を着用し、獣医師の仕事を疑似体験!
犬の体調管理の基本やフードのことなど、獣医師の解説を聞きながら、獣医師の仕事、ペットとのふれあい方を楽しく学べる構成になっていました。
犬のぬいぐるみを触って太り過ぎていないかを確かめたり、いろんな食べ物のイラストを見ながら犬の食事について学んだり、スピーカーを埋め込んだ犬型のぬいぐるみに聴診器を当てて心臓の音を聴いてみたり……。
なかには、ぬいぐるみの心音を聴いたあと、自分の胸やお父さんの胸に聴診器を当てて聴きくらべるお子さんもいらっしゃいました。
実際にキッズ獣医師を体験したお子さんに感想を尋ねると、「おばあちゃんの家で犬を飼っていて、かわいがっています。
心臓の音を聴けたのが楽しかったです」(6歳・女子)、
「犬や猫が外に出たときに虫がつきやすい場所があることがわかったので、気をつけてあげようと思いました」(8歳・女子)、
「人間がおいしいと思っても、犬にはよくない食べ物があるのは知りませんでした。おやつもあげすぎないようにします」(9歳・男子)、
「去年、獣医師のイベントが楽しかったので、今年も参加しました。心臓の音を聴くと“生きものだな”って実感します」(9歳・女子)と、楽しみながら学んでいた様子。
体験を通じて、「命の大切さ」「健康管理の重要性」について考えるきっかけになったのではないでしょうか。